やっと会えました

 まさかブランコに乗ることになるだなんて思わなかった。久しぶりに乗ったそれは、子供のときに乗ったそれよりもだいぶバランスが取りにくかったように感じた。身長や鎖を持つ手の位置の問題もあるだろうけど、おそらくちょっと、鈍くなったんだろうな。
 CDを戴いた。家に帰って昼寝して起きて聞いた。一回歌詞を読んだだけ、一回音を聴いただけでは僕は何も分からない。ただ文字が文字のまま、文章が文章のまま僕の頭や胸のなかへ侵入して掻き乱していく。“良い意味で”。これから何度も読んで、何度も聴いて、僕の感覚を形作る素になっていくんだろう。彼に最も思い入れの深いCDを渡そうと思った。風呂入ってバイトに行こう。