彼と住めないのであれば東京に住みたかった

彼が僕の家に来ると、夕飯の食卓は一気に華やかになる。というのは僕が一生懸命料理をするわけでもなく、僕の食生活を見て彼がなんやかんやと買ってくるからだ。今日は手術日であったのに僕の家に泊まりに行っていいのかと聞かれたので、明日明後日は忙しいのだろうと思ったらやはりそうだった。(といっても両方飲み会があるだけだけれど。)(火曜は術後の急な事態に備えて普段僕のところへは来ない。)泊まりに行っていいかなどと聞かなくても、来たいときに来てくれればいいのだと応える。そういうところだけ彼は一年前から他人行儀に振舞う。彼が来れば彼と話をするし、来なければ奔放に過ごす。以前の彼がいないことを嘆く生活よりも遥かに有意義に毎日を過ごせるようになったと思う。その分だけ僕の彼への愛情が希薄になってしまっているようにも思われてならない。そこのところはまだ良く分からない。